9月の終わりから10月にかけて叶え葉weekがあったという幻覚を見た人向けまとめ

 集団幻想叶え葉。

 

 あまりにも1枠1枠が長いし、かといって2分程度で切り抜いて良さがを発揮できるようなたぐいのものでもないので、ここは言葉でレビューすることによって「まとめ」とするしかない。そう思った次第である。

序章

 


【赤羽さんとコラボ】実は僕、ホラゲー全然怖くない;;| Man of Medan 【にじさんじ/叶】

 俺はある日ある絵師の人が「叶え葉助かる」とツイートするのを見た。

 その人はよく叶の配信にいるし、Twitterで配信を実況していることが多いので、そのとき別のアーカイブを消化していた俺は「おそらく今配信されている叶がその中で『近々叶え葉の予定がある』と言ったのだな」と推測し、喜んだ。

 そもそも「しばらく赤羽葉子の声を聞いていなくてつらい」と思っていたときだったので、そのときは単純に嬉しかった。その後、このツイートがなされる。

 

 

 

  このときはてっきり冗談かと思っていた。

 なぜなら、「ギルザレンとバネキはめったに配信しない」というのはにじさんじ界隈における定型ネタと化しており、「毎週配信する」とか言って1回2回配信すれば、またぱったり配信しなくなるいつものパターンに入り、我々ファンは「なーんだやっぱりいつものパターンやんけ!」とひっくり返って天に向かって人差し指を突き出しツッコミを入れるのだろうと、このときはそう思っていたのだ。(ギルさんもバネゴも動画を出したり素材を作ったり、ただ配信をしていないわけではないからファンは割りと好意的にこのネタを使っているように思う)

 とはいえ、そのころギルザレンも新たなシーズンを開始するのと同時になぜか雪山や客船暗殺などのコラボ配信に突如として参加するようになっており、わりと配信頻度に比例があった赤羽葉子の配信も立て続けて何本かあるんじゃないかという期待が内心あったのは俺だけではないだろう。

 そして、その予告どおり、上記のゲーム実況が為されたわけだ。

 ゲーム自体はよくできたB級映画をうまくなぞっていて見ていて楽しかったし、2人が別視点でストーリーが進んでいくのは実況配信として実のあるものだったと感じた。

 淡々と実況を進めていく2人に、我々はいつもの様子で安心して配信を楽しんだ。

 しかしそれは始まりに過ぎなかった。

“つなぐ”クレイジー戦隊


【コラボ】突如集まったクレイジー戦隊!|PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS【にじさんじ/叶】

 

 そして、動画タイトルどおり突如としてクレイジー戦隊が集まる。

 このとき、ふくやマスターは最終的に27時間にわたる「ドン勝するまで終われません」配信の途中であり、20時間以上ぶっ続けでPUBGをプレイし続けているさなかだった。

 その助っ人として自然発生的に集まったのが、クレイジー戦隊だ。

 叶、赤羽葉子、皆守ひいろ、ふくやマスターの四人のコラボは半年近くぶりであり、俺はこの4人のコラボ配信は必ず見ていたのでこれもまた、嬉しかった。

 そして、「今回の赤羽葉子の活性期、おそらく何度か我々に顔を見せてくれるのでないか」という期待が募った。

 このときのふくやマスターはそこそこ疲労の様子で、俺はむしろその様子が初期バズ(母乳爆発など)のふくやマスターを見るようで、嬉しかった。この効果はクレイジー戦隊が半年振りだったのと相互に効いたものだったように感じる。ふくやマスターはガツガツ行かずにもう少し受身になっても十分に良さが出る人材だと思う。はりきりすぎないで頑張って欲しい。

天国の煉獄


【#叶え葉】#1 始まりました、農場生活|Stardew Valley【にじさんじ/叶】

 

 そして、ついにStardew Valleyが始まる。

 喧嘩稼業の煉獄でいうところの「左鉤突き」がこの動画だ。

 

  このゲームは2Dドットの世界でマイクラの農業に特化した生活をしていくと言う内容だと俺は最初思った。

 いきなり結婚要素が出てきて俺の中の怪物の生首がもたげるのを感じたがなんとか封じ込めた。としても、「2人で生活をしていく」ゲームであるという事実はどうしても揺らぎようのない事実として我々の前に立ちはだかった。

 その壁の前で我々は1週間以上立ち尽くすことになる。

 ―――怖いか?

  叶にとって結局一番付き合いの長いVtuberというのは赤羽葉子であり、その事実を感じさせるような2人のプレイング我々は歓喜した。

 叶がいつものスピードで進めていくことに対して疑問や驚きを差し挟むことなく当然のようについていく赤羽葉子というこの様子こそ見たかったものであるという思いを新たにした実況内容だった。慣れた関係には新鮮味はむしろ必要なく、2人ともがあるがまま自然に過ごしているのが見ていて気持ちが良いのだ。

その名称はどうなのか「おっけい牧場」


【コラボ】釣り人農家おじさん。|Stardew Valley【にじさんじ/叶】

 すべての事象は相似して繋がっているように、全ての配信は次の配信と繋がっている。

 皆守ひいろとあっくんが加わってStardew Valleyをプレイすることに。

 この4人でやることになった経緯を推測するに、やはりふくやマスターの耐久配信にクレイジー戦隊の4人がそろったところが影響しているのであろう。

 あっくんは叶が「ひまかなあ」と配信中にいきなり通話を呼びかける一番の常連であり、今回もそういう感じだったのかもしれない。

 こういう裏でのやり取りを勝手に想像するのは楽しいが、あんまりやりすぎると病気なるで。

 叶え葉のStardew Valleyと比べるとやはり「4人でワイワイ」感があり、それはそれで楽しい配信内容になっている。

 と、思いきや、「葉子だいすきだいすき」をモットーとしてやってきた皆守ひいろがここに来て(もちろん仲間内のじゃれあいとしてだが)叶への嫉妬ムーブをかましてきたのは驚きだった。

 あまりそういうことを配信上で言っていた記憶がないので、裏でのやり取りを取り上げてのことだったのかもしれないが、「いっつもかなてぃ(叶のことだ)はわたしに『まあ僕のほうが赤羽さんと結局仲良いですからね』とかいってマウントとって来る!」と言っていたのが印象的だった。というか頭を抱えた。オタクはいつも妄想しているようなやり取りが現実に起こると頭を抱えるので。

 あっくんマジで声良い。LOVE

深夜になんとなく人が集まってなんとなく喋りながらゲームをしてる様子を見ながら死にたい


俺は今日ヌシを釣る|Stardew Valley【にじさんじ/叶】

 

 そもそも、この記事を書こうと思い立ったのがこの配信を聞いたからだった。

 この配信については詳しめに書く。

 もうこの実況シリーズは10度目の配信なのかと勘違いしそうなほど慣れた様子で深夜に集まった4人。

 しかしこの夜、週末ということもあってかどうもインターネット回線の調子が全国的に悪い日だった。最初っからあっくんの声は途切れ途切れだった。

 まず最初の不幸はあっくんの家のインターネット回線が丸ごと落ちたいうことだった。当然あっくんの配信は「おねがいマッスル」を大声で歌い終わった直後に終了されてしまった。

 あっくんはスマホ通話に切り替えて声が帰ってくる。「わがはい今日はもう無理かもしれん」と残念そうに言うあっくん。「ゲームできないし回線戻らないかごちゃごちゃやってるのを聞かせて配信の邪魔しちゃ悪いし」

 ここであっくんは惜しまれながらの退場かと思われたが、ここで叶が言い放つ。

「べつにいいんじゃないですか」

 そもそもが4人ともなんとなく予定合わせてなんとなくゆるっとやってる配信だし、あっくんはこのままスマホ通話のまま配信に残っていれば良いのではないかということだった。

 さらに叶は続ける。

「ぼくPCとルーターの表示とか大体分かるんでこのまま相談乗りますよ」

 ここでこの配信は夜中にゲームをしながらあっくんの家の回線の復旧を試みる配信へと変化する。

 叶がゲームをしながら手順を踏んであっくんのPCとルーターの操作や表示の有無を確認していく。

 そのかたわらで皆守ひいろと赤羽葉子はワイワイとゲームをプレイしながらも、あっくんの様子を心配したりしている。

 この様相が深夜に展開されている良さというのは本当に凄まじいものがあるのだけれども、この良さというのは該当部分を丁寧に切り抜いても感じ得ないたぐいの良さなのだ。

 夜が更けるかたわらで、男2人がPCの不調を試行錯誤している様子。となりでかしましくしている女の子2人。その4人のオンライン通話。これは俺にとっていつかどこかで経験したようなことがある気になるような体験であり、まさしく質感そのものだと言える。

 まあ俺はもちろんそんな経験したことなんてないんだけれども。

 そして、第二の不幸が起こる。Discordそのものが鯖落ちして、それぞれが個人で話すことになってしまったのだ。

 それぞれが個人でトークを進めているうちに徐々に復旧してきたDiscordだったが、叶だけが部屋に復帰できなくなってしまった。

 苦肉の策としてsteam通話で皆守ひいろと叶は連絡を取るのだが、叶はこの混迷した状況でもいつもの調子で皆守ひいろと会話を続けて、ゲームの進行やあっくんの回線の様子などを尋ねていく。

 そこで皆守ひいろはメッセンジャーとなってあっくんや赤羽葉子と叶のコミュニケーションを伝言で伝えては返していく。

 面倒な手間であるはずなのに、皆守ひいろは一切イヤそうな様子を見せずにその役目を進めていく。その献身的な行動は皆守ひいろの人の良さを裏付ける行動として現れていて胸を打たれるものがある。

 そして当たり前のように指示や会話を進める叶の様子も叶らしくて良い。

 これら、これらのすべてが、配信上で行われることの良さがわかるだろうか。

 深夜にわちゃわちゃと色んなアクシデントが起こりながらもその様子を垂れ流しながらゲームを進めていく配信を、我々リスナーが摂取できるのが、この配信だ。

 俺はライバーの人間性にとても惹かれるところがあるので、ライバーが人間として生活しているその様子を感じられるのは本当にありがたいのだ。

 アクシデントが起こっても「まあいいでしょう」と言って配信を続け、コラボ相手も「叶が言うのであれば恐らくは大丈夫なのだろう」と異論を挟まないのは、これこそが叶の度量なんだろう。

 ゲーマーズ最初の1人とされ、それが受け入れられている所以があるのだろうなと思うところだ。

ここらへんで「ああ、このシリーズめっちゃすげえペースになるんだろうな」とリスナーがみな気付き始める


あの日から僕の時間は止まっていて。|Stardew Valley【にじさんじ/叶】

 

 あっくんが無事に回線復帰したということで即翌日に同じメンツでゲームは再開された。JC〇Mはマジでやめとけ。

 叶もいよいよもってこのゲームに完全にハマりきり、常連たちはこういうときいつも隻狼を思い出す。そして、思う。「この配信シリーズを追うのは“覚悟”が必要だ」と。

 叶え葉を好む者にとっては、「グループのなかでの叶え葉」がどういうものなのかを改めて認識しなおすいい機会とも言えるだろう。シリンソウはド葛やくろのわーるなど、色んな要素が絡み合ったグループなので、このStardew Valleyでの叶え葉というのも新鮮味がある。

リスナー「ここにきてかなえようこ牧場が帰ってくるのか…」


【叶え葉】夏来たぞ!!農業するぞ!!!|Stardew Valley【にじさんじ/叶】

 どうやら週末にならないとおっけい牧場の4人がそろうことは難しいらしいが、完全にゲームにハマったモードに入った叶がガマンなんてできるわけがないのだ。

 そこで、始まったのが「かなえようこ牧場」の再開だったが、ただ再開わけがなかった。

 ここで第1回Sterdew Valleyのデータを削除して効率的プレイに徹したいと叶が提案する。

 赤羽葉子はなんとそれを即快諾する。「わたしもやり直したいところあってもやもやしてた……」

 ゲーマーズ1期生の2人がゲーマーズそのもののような行動を選択したとき、我々はとても嬉しくなってしまう。

今までない赤羽葉子の配信ペースに内心動揺し始める


【神回】村の公民館売ってみたwww|Stardew Valley【にじさんじ/叶】

 「おっけい牧場」は、複数人で作業やイベントを進めていく良さがあるこのSterdew Valleyを王道で楽しむプレイングを。

 「かなえようこ牧場」はSterdew Valleyのゲーム性をとことんつきつめるイベント無視クエスト無視の効率化農業プレイングを。

 この差別の付け方もとても上手いものだと思う。そしてこれを進めることによって叶はこのゲームを完全に突き詰めることができるな…というゲーマーらしさを感じるのもまた一興。

 また、インターネットの一部(俺ともう1人だけ)で言われているように、ゲーマーズとは、プロレスでいえば、ベビーフェイスに対するヒールであり、学園バトル物でいえば主人公校に対するライバル校だと思っている。(病気)

 だからこそ、ヒールのようなプレイングをするのもまた、嬉しい。(病気)

 それはそうと、内心赤羽葉子の異様な配信ペースに動揺しているリスナーも少なくないのではないのだろうか。まあ俺がそうだから書いてるんだけども。

 叶の言うところによると「学校も落ち着いてきたんじゃないですかね」ということらしい。まあ我々の仕事とは黙ってそこからなんとなく察することなのでそうするしかない。

 俺の印象に残ってる言葉として「あんまりいろんな人に自分のことで相談を持ちかけるようなことはしないが、赤羽さんには何かあるたびに相談してるかもしれない」ということがある。

 これはだいぶ前に言ってたことなので、今とはまるっきり事情がちがうと思う。(ゲーマーズの名義消滅や笹木引退復帰などがあった時期に近い)

 その頃は単にゲーマーズ1期生として話し合って決めていった方がいいことが多かっただけに過ぎないのかもしれない。

 それでも、叶はある種赤羽葉子を自らという船の錨のように感じているのではないかと察することも可能だ。人間関係において「自分のことを相談できる」というのはそういう捉え方をしても良いと感じるほど、俺は重きを占めていると思っている。

 何が言いたいのかというと、今回、赤羽葉子の配信がこうも立て続けに起こっているのは、「叶と赤羽葉子の裏での頻繁なコミュニケーションが今回たまたま表面化したから、こうも配信が多いのではないか」ということだ。

 裏では赤羽葉子は頻繁にアクティブ状態で、緑仙たちとも交流を行っていて、それが表に浮上するとき、赤緑weekや叶え葉weekのようなことが起こるだけで、今回の配信ラッシュも別に異常事態ではないのではないか。

 勝手にそう解釈している。あんまり裏でのやりとり決め付けすぎると、病気なるで。やめときや。

Twitter検索で「叶え葉」って入れたら「結婚」がサジェストされるのって俺だけ?


酒造り始めました。|Stardew Valley【にじさんじ/叶】

 

 このシリーズのサムネめっちゃ良いんだよな。@nioigusa418さんに感謝。

  回数を重ねれば重ねるほどこの2人の慣れきった関係性が際立ち、我々の脳細胞は甘くとろけて死んでいく。だからこういう切り抜きも作ってしまう。

 

 

 

 この2人の関係性というのは、他のにじさんじの色々な関係性のなかでも、ほかに類を見ないものだと思う。

 今をときめくゲーマーズ出身者たちの最初の1期生として、ずっと2期生以降の活躍を2人で見守ってきたのだな、と、そう思わせるような魅力がある。

 ゲーマーズ出身者たちは叶え葉が生み出したものではもちろんないのだけれども、ゲーマーズたちの父と母に見える幻覚を俺は感じている。

 夫婦―――、叶え葉を鑑賞する時、どうしてもそのイメージが俺の中から拭い得ない。

 俺がそういうたぐいの病気であることを差し置いても、「ゲーマーズはここから始まったんだな」としみじみ感じてしまう。

 この強化月間となりつつある叶え葉weekの幻想は、彼らのそういう関係性を感じるためには最適なシリーズとなっていると思う。

叶え葉はまだまだ終わらない


ここが僕の、僕たちの牧場。|Stardew Valley【にじさんじ/叶】

 あの熱狂のにじさんじミュージックフェスが終わった翌日になにごともなかったようにSterdew Valleyが始まったのには舌を巻いた。

 とくにこの配信のなかでにじさんじミュージックフェスに触れることがなかったというのもまたすごい。この2人ならではだと思う。(バネゴがっつり見てたみたいだし裏では感想を言い合ったんだろうけど)

 そして、さきほど(2019/10/04 夜現在)あのシリンソウUNOが明日あることが発表された。

叶え葉は終わらない……。